
「車に乗ったまま融資」「審査なし、即日OK」
こういう看板、見たことありますよね。駅前とか、幹線道路沿いとか。スマホの広告でもよく出てきます。

正直に言います。これ、本当に危険です。
「そんなの知ってる」と思うかもしれません。でも、実際にどれだけ危険なのか、本当に分かっている人は少ないんです。調べたところ、実際に被害に遭った人たちは皆、「まさかこんなことになるとは思わなかった」と口を揃えて言っています。
ローン中の車を担保に入れた人の話
Aさん(42歳)は、2年前に買った車のローンがまだ100万円残っていました。子どもが急に入院することになって、50万円が必要になりました。
銀行は時間がかかります。消費者金融は過去の延滞で断られました。どうしようもなくて、ネットで見つけた「ローン中でもOK」という業者に電話しました。
担当者は優しかったそうです。「大丈夫ですよ、ちゃんと返してくれれば何も問題ありません」と言われて、安心しました。
最初の3ヶ月は何とかなりました。でも、会社のボーナスがカットされて、車のローンと担保金融の両方を払うのがきつくなりました。
返済が3日遅れた日、業者から電話がきました。
「明日、車を取りに行きます」
「待ってください、今週中には必ず」と頼みましたが、聞いてもらえませんでした。翌日、本当に車を持って行かれました。
それで終わりではありませんでした。
元々のローン会社から連絡が来ました。「契約違反です。車を返すか、残りの100万円を一括で払ってください」
車はもうありません。でも借金は150万円残りました。弁護士に相談したら「最悪、横領で訴えられる可能性もある」と言われました。
Aさんは今、実家に戻って親に頭を下げながら返済を続けています。
なぜこんなことになったのでしょうか。ローンで買った車の所有権は、完済するまでローン会社にあります。つまり、Aさんには車を担保に入れる権利がそもそもなかったんです。契約自体が無効なのですが、悪質な業者はそれを承知の上で貸し付け、車を奪い取ります。そして借金だけが残る。これが現実です。
1日遅れただけで車を売られた
これも実際にあった話です。
30代の女性、シングルマザー。保育園の送り迎えに毎日車を使っていました。返済日に1日だけ遅れました。給料日が翌日だったから、「明日必ず払います」と電話しました。
「もう遅いです。契約書に書いてありますよね」
そう言われて、その日のうちに車を持って行かれました。
車がなければ保育園に送れません。保育園に送れなければ仕事に行けません。結局、仕事を辞めるしかありませんでした。
「1日くらい待ってくれると思った」
彼女はそう言いました。でも業者は待ちません。最初から車を奪うつもりだったんです。
完済したのに車が返ってこない
50代の自営業者の話です。
仕事用のワゴン車を担保に30万円借りました。金利は高かったですが、必死に働いて半年で完済しました。
「車を返してください」と連絡したら、「手続きに時間がかかります」と言われました。
1週間待ちました。また電話しました。「担当者が不在です」
2週間待ちました。また電話しました。「もう少しお待ちください」
1ヶ月経って、業者の事務所に直接行きました。
もぬけの殻でした。
電話も繋がらなくなりました。車も金も、全部失いました。警察に相談しましたが「民事不介入」と言われました。弁護士に相談したら「訴訟費用の方が高くつく」と言われました。
泣き寝入りするしかありませんでした。
契約書が「売買契約」だった
20代の男性。父親から譲り受けた車を担保に20万円借りました。
契約書にサインするとき、業者が「ここと、ここと、ここにお願いします」と指差しました。細かい字がびっしり書いてありましたが、読む時間はありませんでした。急いでいたし、業者もせかしてきました。
後で弁護士に見せたら言われました。
「これ、売買契約ですよ」
つまり、車を売ったことになっています。お金を借りたんじゃありません。車を売って、買い戻す約束をしただけです。
でも買い戻しの条件は厳しいです。1日でも遅れたら権利は消えます。
父親の形見だった車は、もう戻ってきません。
手数料という名の地獄
年利18%。法律の範囲内です。
でも実際に払う金額は全然違います。
- 名義変更手数料:3万円
- 保管料:月1万円
- リース料:月2万円
- 事務手数料:5万円
30万円借りて、半年後には60万円払っていた。そういう人、本当にいます。
「手数料は別です」と言われて、そういうものかと思ってしまいます。でもこれ、全部違法なんです。
気づいたときには手遅れ。借金は雪だるま式に増えています。
正規の業者でも同じ
「ちゃんと登録してる業者なら大丈夫でしょ」
そう思うかもしれません。でも違います。
貸金業登録があっても、返済が滞れば車は取られます。当たり前ですが、それで人生が終わる人もいます。
地方で工場勤務していた男性は、車を失った翌週に仕事を辞めました。バスも電車もない場所で、車なしでは生きていけません。
それから、車検証を業者に預けるケース。これ、違法なんです。車検証を携帯せずに運転したら、50万円以下の罰金になります。
検問で止められて、車検証を見せられなくて、罰金を払った人もいます。業者に「返してください」と言っても「契約期間中は預かります」と拒否されました。
自動車税も、保険料も、全部自分で払い続けます。名義が業者に変わっても関係ありません。契約書に小さく書いてあります。
金融車を買うのも危険
「金融車」って知っていますか?こういう担保金融で流れた車が、格安で売られています。
相場の半額以下。高級車が100万円とか。
でも絶対に買わない方がいいです。
名義変更できません。保険に入れません。車検が取れません。
それだけではありません。ある日突然、元の持ち主が「返せ」と言ってくることもあります。警察に盗難届を出されて、車が押収されることもあります。
実際にあった話です。格安で買ったベンツに乗っていたら、警察から連絡が来ました。「この車、盗難車として届けられてます」
購入した業者は連絡が取れません。車は押収されました。お金も戻ってきません。
最後に
お金に困っているとき、人は正常な判断ができなくなります。
「今すぐ必要なんだ」「他に方法がない」と思い込んでしまいます。
でも本当にそうでしょうか?
生活福祉資金、緊急小口資金、自治体の支援制度。探せば他にもあります。債務整理だってあります。
「車でお金」は、最後の手段ではありません。むしろ、地獄への入り口です。
もし今、契約書にサインしようとしているなら、その手を止めてください。
もし既に契約してしまったなら、弁護士か司法書士に相談してください。消費生活センター(188)でもいいです。
一人で抱え込まないでください。
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