
車を担保にしてお金を借りる「車担保融資」を検討している方の中には、「職場に在籍確認の電話がかかってくるのだろうか」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
通常のカードローンでは、審査の際に勤務先へ電話がかかってくるのが一般的です。同僚が電話を取ったらどう思われるか、上司に知られたら気まずいな、と心配になりますよね。
では、車担保融資の場合はどうなのでしょうか。結論から言うと、車担保融資では職場への在籍確認は基本的にありません。
この記事では、なぜ車担保融資で在籍確認が不要なのか、その理由と仕組みについて詳しく解説していきます。
結論:車担保融資では在籍確認は基本的にありません
車担保融資を利用する場合、職場への在籍確認の電話は基本的にかかってきません。
これは業者が適当に審査をしているわけではなく、きちんとした理由があります。実際に、車金融を扱っている複数の業者が公式サイトで「在籍確認の電話はかけません」と明記しています。
たとえば、東京で長年営業している車金融のナルトは、サイト上で「車担保融資では、在籍確認等でお勤め先やご自宅に電話をかけることはございません」とはっきり書いています。関西エリアで展開しているアーバンライズも「在籍確認の電話などは不要です。誰にも知られません」と説明しています。
ただし、「基本的に」という言葉には注意が必要です。申込内容に明らかな矛盾があったり、本人確認が取れなかったりした場合には、例外的に連絡が来る可能性はゼロではありません。とはいえ、そういったケースでも業者名を名乗らず個人名で連絡してくれるのが一般的です。
なぜ在籍確認が必要ないのか
ここで疑問に思うのが、「なぜ車担保融資だと在籍確認がいらないの?」という点ですよね。
その答えは、「担保」の存在にあります。
通常のカードローンは、あなたの信用だけを頼りにお金を貸します。だからこそ、「この人は本当に安定した収入があるのか」「ちゃんと返済できるのか」を確認する必要があるんです。そのために、勤務先に電話をかけて「本当にそこで働いているか」を確かめる在籍確認が行われます。
実は、これは貸金業法という法律で定められた「返済能力の調査義務」を果たすための手続きでもあります。お金を貸す側は、借りる人がきちんと返せるかどうかを調べなければいけないんですね。
一方、車担保融資の場合は話が違います。あなたの車という「モノ」が担保になっているからです。
もし返済が難しくなった場合、業者はその車を売却することでお金を回収できます。つまり、業者にとっては「この人の収入はどうか」よりも「この車にどれくらいの価値があるか」の方が重要なんです。
だから、わざわざ職場に電話をかけて在籍を確認する必要がない、というわけです。
普通のカードローンとは何が違うの?
在籍確認の有無以外にも、車担保融資と通常のカードローンにはいくつか違いがあります。簡単に比較してみましょう。
審査で見られるポイントが違う
カードローンの審査では、あなた自身の信用情報が重視されます。年収はいくらか、勤続年数は何年か、過去にローンの延滞はないか、といった点がチェックされます。
対して車担保融資では、車の価値が最も重要です。もちろんあなたの返済能力も見られますが、それよりも「この車は査定でいくらになるか」が融資額を決める大きな要素になります。
比較表で見る主な違い
| 車担保融資 | 通常のカードローン | |
|---|---|---|
| 在籍確認 | 基本的になし | ほぼ必須 | 
| 担保 | あなたの車 | なし | 
| 審査の中心 | 車の価値 | あなたの信用情報 | 
| 融資額の決まり方 | 車の査定額次第 | 年収や信用情報次第 | 
| 保証人 | 不要 | 不要 | 
| 融資までの時間 | 即日も可能 | 即日も可能 | 
こうして見ると、車担保融資は「車という資産を活用してお金を借りる方法」だということがよく分かりますね。
じゃあ、何を確認されるの?
在籍確認がない代わりに、車担保融資では別のことが確認されます。主に2つです。
あなた本人の確認
運転免許証やパスポートなどで、申し込んでいるのが本当にあなた本人かを確認します。当たり前のことですが、なりすましを防ぐために必要な手続きです。
車の価値の確認
これが最も重要です。あなたの車を実際に見て、専門のスタッフが査定します。
車種や年式はもちろん、走行距離、傷や凹みの有無、内装の状態、エンジンの調子など、細かくチェックされます。中古車を売るときの査定と似たようなものですね。この査定額が、あなたが借りられる金額の上限になります。
用意する書類
業者によって多少違いますが、一般的には以下のような書類が必要です。
| 書類の種類 | 具体例 | 
|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど | 
| 車検証 | 車の所有者や車種を証明する書類 | 
| 自賠責保険証 | 車の保険加入を証明する書類 | 
| 印鑑証明書と実印 | 契約に必要 | 
| 収入証明書 | 源泉徴収票や確定申告書(業者によっては不要な場合も) | 
| 住民票 | 住所が変わっている場合など | 
印鑑証明書は役所で発行してもらう必要があるので、時間がかかることがあります。事前に準備しておくとスムーズです。
最後に:在籍確認がないからといって安易に決めないで
ここまで読んで、「在籍確認がないなら車担保融資がいいかも」と思った方もいるかもしれません。
確かに、職場に電話がかかってこないのは大きなメリットです。プライバシーが守られますし、周りに知られる心配もほとんどありません。
でも、だからといって安易に飛びつくのは危険です。
車担保融資には、通常のローンにはないリスクもあります。金利が高めに設定されていることが多いですし、何より、返済できなくなったら大切な車を失ってしまいます。通勤や仕事で車が必要な人にとって、これは死活問題ですよね。
それに、車金融の中には悪質な業者も紛れています。法外な金利を要求したり、強引な取り立てをしたりする、いわゆる「闇金」には絶対に引っかからないようにしてください。
利用を考えるなら、こんなことを確認してください
- 本当に今、そのお金が必要なのか
- 他に方法はないのか
- 業者は正規の貸金業者として登録されているか(登録番号を確認)
- 金利は法定金利(年20%)を超えていないか
- 契約内容をきちんと説明してくれるか
- 返済計画は現実的か
最近では、在籍確認の方法を柔軟にしてくれる消費者金融も増えています。たとえばSMBCモビットは、WEB完結の申込なら原則として電話連絡なしで手続きできます。車担保融資だけでなく、こうした選択肢も比較してみることをおすすめします。
どんな方法を選ぶにしても、借入は慎重に。この記事が、あなたの判断の参考になれば嬉しいです。